素材特性

12.グラッシーカーボン(ガラス状炭素)の特徴

グラッシーカーボンは高純度なカーボン素材で、3000℃の真空中(500℃の空気中)でも優れた安定性を持ち、化学薬品に侵されず、溶融金属などにも付着しにくい素材です。

グラッシーカーボンとは

ガス・溶液を透過せず、優れた硬度・強度をもち、表面の研磨仕上げも綺麗に行えます。その他、グラッシーカーボンは、電気伝導性に優れており、身体の血液・組織適合性も良好とされております。

グラッシーカーボンの特性

  • 耐熱性に優れ、高強度
  • 耐薬品性・耐腐食性に優れている
  • 発塵(炭素粉)がなく、高純度でクリーン
  • 溶融ガラス、溶融金属が付着しにくい
  • 導電性・熱伝導性を持つ
  • 熱膨張率が低く、熱衝撃にも強い
  • 緻密性が高く、ガスや液体が透過しにくい
  • 気孔のない緻密な等方性組織である

という特性を持っています。主な使用環境やグラッシーカーボンの持つ性質から、黒鉛や石英ガラスとよく比較をされます。半導体製造装置では黒鉛も、石英ガラスもよく使用されています。石英ガラスと、黒鉛、グラッシーカーボンの比較を簡単に下記にまとめました。

グラッシーカーボンの主な使用用途

電気化学計測機器や高速液体クロマトグラフィーの検出用電極などの、分析器機の導電性治具として使用されています。他にも、バイオセンサー等に利用できます。また、カーボン粉(パーティクル)が出にくい事や、高純度な素材の為、半導体製造工程の基盤ホルダー、遮熱板、ヒーター、サセプター、ガイドリング、燃料電池用セパレーターなどで利用されております。

他にもガラス熱処理用部材や、ガラス成形用部材、ルツボ、保護管などの溶融治具としても使われております。スパッタリング用のターゲット材としてもお使いいただくことが出来ます。

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